目を配るということ

先日、なんの番組だったか忘れたが、あるアナウンサーのお父様がJALのチーフパーサーでVIPを担当したことがあり、その方が喫茶店を元JALのCAの方々とやっているというのを見ました。

私が求める接客ってこれなんですよ、これ!と思いました。

学生時代、ホテルフレンチでホールのアルバイトをしていましたが、当時としては破格の時給でしたし、お客様との対応について真剣に考え実行していました。

お客様が手をあげる時にはすでに気がついているのが当たり前で、だいたい「何が必要なのだろう」という想像を働かせながらやっていましたので、その喫茶店の対応については似たものがあると感じました。

アルバイトしていたところでは、接客をする卓を決めていましたし(お客様がそれほど多いわけではないので、先に入った順番に担当が決まったりしました)、それこそクリスマスや年末は大混雑するため、最初からどこどこは誰と決めてチーフが料理の順番を考えて厨房に依頼するなんてことをやっていました。

経験から料理の順番を間違えるなどというミスはなく、ホールに出ていなくてもどのお客さんがいまお皿にどれくらいの量の料理が入っていて、どのタイミングで出すとベストかなんてことを考えているわけです。

当然見えているホール担当はチーフにお客様の食事の状況を伝えるわけですが、順番は間違えなくとも、グラタン系の料理の温めのタイミングを逃すということはありましたが(サラマンダーで再熱するのは難しいのです)、あとはそれはみんなの協力でやりとげるわけです。

お客様の動作、いつ席を立たれたのか、どれくらいの食事のスピードなのか、会話が多いのか少ないのか、水を飲む頻度は、再来店の場合にはお客様の好みやアレルギーは・・・などなど、注意深くホールの人は観察をするのです。

あくまでもこれは例で、牛丼チェーンにこれをすべて望むべしなんてことはいいません。

しかし、あなたは仕事でこれくらいのことをやっていますか?と思うのです。

今は全く違う業界で私は仕事をしているわけですが、コンサルティングというものはある意味「痒いものに手が届く」という状態にしておかなくてはなりません。

お客様から問い合わせがあったら「・・・と思ってここまで準備しています」とか「先日の会議で気になっていたのでまとめておきました」とか、そういうことは当たり前にやっています。

それがサービスだと思っているからですし、そこからようやくお客様からの信用、信頼を得ることができるようになりますので、ここまで・・・どころかそれ以上に努力をしています。

常々思うのですが、給与に文句を言う前に、何をしているのか、何を成し遂げたのかというところにフォーカスを当てないのはいかがなものかと思っています。

結果は当たり前にださねばなりませんが、過程も重要だと感じるわけです。

それが丁寧さにもつながり、収入へもつながっていくのだと思っています。