税制の根本的な見直しをするべきです

2016/6/2の日本経済新聞より。

消費増税再延期 首相「世界経済リスクに備え」
2016/6/2 1:23日本経済新聞 電子版

 安倍晋三首相は1日、首相官邸で記者会見し、消費税の税率10%への引き上げを2019年10月まで2年半先延ばしすることを表明した。新興国経済の落ち込みなど世界経済の下振れリスクを挙げ「リスクには備えねばならない」と指摘。世界経済が新たな危機に陥ることを回避するため、政策総動員が必要だと強調した。増税再延期について7月の参院選で「国民の信を問いたい」と述べた。

記者会見する安倍首相(1日午後、首相官邸)
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記者会見する安倍首相(1日午後、首相官邸)
 首相は経済情勢をめぐって「世界経済が大きなリスクに直面している」と表明。消費増税の延期要件としてきた「リーマン・ショック級や大震災級の事態」は起きていないものの、消費増税が「内需を腰折れさせかねないと判断した」と説明した。秋に「総合的で大胆な経済対策」を講じる考えも明らかにした。

 消費増税の延期は、当初の15年10月から1年半延ばした14年11月の決定に続き2回目。首相はその際に「再延期はない」と断言していたことに関して「これまでの約束と異なる新しい判断だ。『公約違反ではないか』との批判を真摯に受け止める」と語った。公約違反との批判に釈明したが、直接の陳謝は避けた。

 増税再延期の是非について「国政選挙である参院選を通し、国民の信を問う」とした。消費増税を延期する関連法案を秋の臨時国会に提出すると明言した。参院選に合わせて衆院選を実施する衆参同日選は、熊本地震への配慮などを理由に見送る意向を示した。

 野党は消費増税の再延期を経済失策の結果と批判しており、7月の参院選では首相の経済政策「アベノミクス」への評価が争点となる。首相は「アベノミクスを加速するか、後戻りするかが参院選の最大の争点だ」と力説した。

 首相は消費増税を再延期しても「財政再建の旗を降ろさない」と述べ、基礎的財政収支の赤字を20年度に黒字化する財政健全化の目標は堅持する考えを強調。17年4月に導入予定だった軽減税率は、19年10月の消費増税に合わせて導入する。

 消費増税を当て込んで準備していた1兆3000億円分の社会保障の充実策は、消費増税を先送りしても一部を先行実施するとした。具体的には、保育所など子育ての受け皿を50万人分増やすことや、介護離職ゼロに向けた介護の受け皿を50万人分増やすといった対策を挙げた。不足する社会保障財源は「赤字国債を財源に社会保障を充実するような無責任なことはしない」と話した。

 首相はリニア中央新幹線の大阪への延伸時期を従来計画の45年から前倒しする方針も示した。リニアの早期整備で経済活性化につなげる。

『消費税増税をしてはいけない=経済を落ち込ませるべきではない』そういう考えから消費税増税に反対しています。

そもそも、生活消費財に対しての税率が高いわけですし、付加価値の存在するものではない生活消費財に対して減税もしくは無税にすることにより、いわゆる庶民のふところを傷めることのない税制度とすることができます。

むしろ必要であるとしたならば付加価値のあるものに対して税を課すべきであり、消費税になる前の「ぜいたく税」(6%)の税率をあげて施行すればいいとさえ思っています。

安倍総理が本気で経済を重視するというのであれば財務省の手先となって最終的に消費増税に臨むのではなく、積極的に消費減税による経済活性化から発生する税収増を狙うべきであって、将来世代に・・・などといういい加減な経済学者の論に惑わされる必要はありません。

日本国の財務状況から言えば、これ以上の国債発行はやめるもしくは徐々に減らすべきであって、国家としての借金を減ずるべきなのはあきらかです。

そのために切られるべきサービスはあるわけですが、それはやむを得ない事態なのだというのを理解させなければなりません。

・・・というよりも、低負担で高福祉を望む都合の良い国民に対して、厳しい現実を突きつけるべきですし、国の借金であって国民の借金ではないという理屈はあったとしても、国家が担保する社会保障、安全、自由(といっても権利だけではなく義務があります)は国家があってこそだという基本原則を知らなければなりません。

中学生が国家があるから云々という文を新聞に掲載したようですが、現実として国家があるからこそ自由ですし、政府に対しての反対意見も自由に述べられかつ拘束されないのがこの日本と言う国です。

Chinaを見てみればわかりますが、投獄され、あるものは国外に、あるものは死を、あるものは不自由な肉体になったりしています。

毎年6月4日が近付くと、社会人三年目だった私がテレビの中で見た天安門事件のことを思い出してしまいます。

あれからChinaは政治的にはますます厳しくなっていますし、統制経済の中で一部の特権階級だけが自由を謳歌している状況です。

日本国はその意味において「ある程度」等しく国民が義務を果たしたうえで自由を得られる国家ですから、そんな中学生の駄文を新聞に掲載して悦に入っていられるのです。

本当に不自由な国家であれば、その分さえ権力によって破棄されるのです。

・・・と、税から自由についてとなってしましたので元に戻しましょう。

現実として税収増はしなければならないのですから、それは経済活性化による付加価値より得るべきで、庶民のふところから”も”残り2%をひねり出すのではなく、根本的に税の考え方を変えるべきです。

そうしなければ、将来世代に背負わせてしまうものを少しでも少なくすることはできませんし、多くの人が納得できるものにはならないでしょう。