フランチャイズとは

コンビニエンスストアについて、あまりにもひどい嘘を流す人がいるので、コンビニエンスストアの簡単な説明をします。

コンビニエンスストアを展開するのはフランチャイザー(本部)で、フランチャイジー(店舗側=店長など)と契約をして店舗運営をします。
それ以外に本部が運営する直営店というのがあります。

フランチャイジーは
・土地を持っていて、その土地に店舗を建設し運営する人
・本部が店舗を建設して、そこに店長として入り運営する人
などというのが存在します。

それぞれによって経費負担(電気代や水道料金など)の率が変わり、例えば本部が50%と店舗が50%などのように率を決めることをします。

それとフランチャイジーの場合、在庫の責任がどこになるのかというのがあります。
店舗にあるのか、本部にあるのか、それとも両方で持つのかなど、契約によって変わってくることになります。
通常フランチャイジーの場合、在庫は店舗側が持つことになります。

その際の仕入に関しては、当然ながら本部としては保証されていなければなりません。
その担保はどこにあるのかといえば、売上金ということになります。

例えばあなたがお金を持っていて、店舗の運営を任せるとして、全部お金を預けるようなことをしますか?
もしするというのでしたら、よほどお金が余っているのか、人をただ信用だけしているのか、馬鹿なのかのどれかだと思います。
普通の考え方であれば、そこに担保となる保証されたものが必要ですから、本部は店舗の売上を担保に在庫仕入を行うのです。

ですから一度売り上げたお金というのは本部に振込み、そこから報酬などの形で本部から店舗または店長に支払われることになります。

悪質なデマに「店長の借金が膨らんで、5000万円を超えると自殺すると本部が言っている」などというのがありますが、こうした本部と店舗の関係に必要以上の借金がどこに発生するのか、ぜひ聞いてみたいものだと思っています。

また、一部のフランチャイズでは最低補償額があり、新規で開店してからの数年間、売上の最低補償をしてくれるようなところもあり、収入が全くなくなってしまうようなことはありません。

しかし、これらのフランチャイズに全く問題がないとは言いません。

たとえば再販問題などがありますし、お弁当の廃棄についての問題というのもあります。
在庫がテンポにあるわけですから、一度仕入れてしまった場合には処分は店舗側の責任となります。
それらが問題になるというのは否めない事実です。

それから悪質なデマの中に「フランチャイズ店の近くに直営店を作って安売りをしてつぶす」なんていうのがありますが、本部はできるだけ直営店を作りたがりません。
なぜなら運営に人とお金が必要だから、フランチャイジーが必要なのだからです。

つまり看板料としてフランチャイジーから本部運営費を得るために、仕入の価格を上乗せしたり、本部への委託費などを徴収して本部運営をするわけです。
そうしなければフランチャイザーとして成り立つわけがありません。

考えるのに全く難しいことではありませんが、例えばコンビニエンスストアの商品を個人商店で仕入れようと思ったらどうでしょうか。
数千点の品揃えを一個単位で仕入れるなんていうのは不可能に近いということがわかります。
また季節や天候、周囲の住環境などから売れ筋商品動向であったり、イベントの企画などを本部は持っているわけですから、店舗がよりよい経営ができるようにアドバイスをしてくれるのです。

ただし、安易に考えていただきたくないのは、店舗運営はそんなに甘いものではないということです。

一つは休みを簡単に取ることができません。
長期休暇なんてもってのほかですし、店舗で何か起これば24時間運営のお店であればいつでもかけつける必要があります。
自分の思うとおりの店舗運営をすることができるとは限りませんし、赤字経営になってしまうことだってあります。

そうしたリスクを考えないで「フランチャイズはバラ色」などと考えるほうがどうかしているわけで、個人事業主や会社として店舗運営をするのは、大変な労働になるのは当然のことです。

私の友人の中にもフランチャイズチェーン店を運営して大成功をしている人もいれば、まったく鳴かず飛ばずで閉めてしまった人もいます。

これは商売なのですから、全員が成功する保証は100%ではありません。
ですがノウハウを持っている本部との関係をうまくすることで、成功することも可能だと思いますし、なによりも本人の心構えだと思います。