ビジネスジャーナルというニュース情報サイトにコンビニ店長の残酷すぎる実態!本部との「奴隷契約」で金を搾り取られ借金まみれ、脱退も不可などという、失敗した人の悔し紛れの本に対していろいろ書いているようなので、システム及び業務についてのコンサルティングをさせていただいた立場から、この記事の嘘というかフランチャイズとはなんなのかを書いてみます。
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「コンビニ本部は、売上を毎日送金させることで加盟店を資金不足にし、『本部からの融資のおかげで仕入れができる』状態を人為的に作り出しているようにも見える」
これは明らかなる嘘です。
お店というものを考えてみましょう。
通常のお店において、仕入れをするにあたって、どこの仲卸さんも掛売をしてくれるでしょうか。
まして個人店ですよ?そんなところに掛売を許すなんてことは、ほとんどありえません。
たいていの場合は現金でやり取りをするのがふつうですし、やってくれるとして、長年営業をして信頼があるところじゃなければ、あっさりと掛売を許してくれるなんてところはありません。
コンビニチェーンは本部がその信用の代替をしてくれています。
ですから3000点ものジャンルの異なる商品を仕入れてくれるわけですし、現金管理をしないで済むということになります。
個人店であれば現金が足りなくなれば仕入れさえできなくなります。
その『担保』としているのが、店舗における毎日の売り上げになります。
考えてみてください。
コンビニ本部がその仕入れに対するお金だけをフランチャイズ店から入金してもらう場合、店長がもしお金が足りなくなってしまうような状況があり、仕入れができないような状況となることをするでしょうか。
コンビニ店長の場合、その給与というか報酬はコンビニに支払われます。
【収入概算】
(店舗の月間売上高[本部に毎日入金済み] - 商品仕入れ代金[一カ月単位で本部の利益も含まれる] - その他経費 = コンビニ全体の収入
もっと細かい計算ですし、土地提供の有無、その他契約によって「その他経費」部分が変わってきますが、おおよそこのようなものがコンビニ本部から店舗に支払われるようになっています。
これが適正に支払われないというのでしたら奴隷契約でしょうが、仕入れの保証や複数年の売り上げ保証もしてくれるというのに、それを奴隷契約などというのは嘘という以外ないでしょう。
もしそれが嫌だとおっしゃるのでしたら、ぜひぜひ個人店でコンビニエンスに対抗できる店舗をやってみてくださいと申し上げます。
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弁当の廃棄についてもいろいろとあります。
弁当の仕入れに関しての責任は当然ながらコンビニ店舗側にあります。
その日の天気であったり、運動会が近くであるからなど、そういう状況を店舗が考えてやるのが当然です。
商売がそうではなく、なんでも他人が決めてくれて利益をくれますか?
仕入れをどれだけギリギリにするかってのは店長の見せ所であって、これはコンビニのエリア担当との折衝によるものでもあります。
ましてコンビニチェーン側はエリア担当をコンサルタントとして置いていますので、そのノウハウを使うことができます。
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ドミナント方式についても、きちんとそれぞれのコンビニチェーンで決まりがありますので、50m向こうに同じチェーンなんてのは商圏が狭い場合(人口密度や会社の密度が高い地域)以外はありません。
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オープンアカウントの嘘。
例えば、経営を始める際、コンビニ店長は資本金150万円に加え、本部から500万円分の在庫を仕入れたとする。通常の独立した商店なら、ここで発生する差額の350万円は掛取引によって仕入れた商品の未払い金、つまり「買掛金」となるはずだが、コンビニ業界では違うのだ。本部側は、なぜかこの350万円を「本部から加盟店への与信」、つまり融資とし、本部に金を借りたわけでもないのに、加盟店は金利まで取られるというのである。
ある意味の本支店勘定とみていただければわかりやすいでしょう。
そもそも会計をわかっていれば買掛金とオープンアカウントの意味合いに、大差がないことはよくわかります。
買掛金もオープンアカウントも、ついでに言うと借入金もすべて「流動負債」で性格は一緒のものです。
金利が・・・といいますが、じゃあフランチャイズチェーン側はどうやって利益を得るのでしょうか?
オープンアカウントと、仕入れ商品に乗せる利益分がなければ、当たり前にフランチャイズチェーン店は利益が出せません。
そして繰り返しますが、掛仕入れを多数の分野の商品分すべてをまかなえるとおっしゃるのであれば、個人店でどうぞ利益を出してみてください。
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店舗へのモンスター客についての対処は当たり前に店舗でしょう。
そこまでリスクを考えないで店舗を出すなんてのは間抜けです。
それから借金をしてまでコンビニチェーンに参加しようなんてのはやめたほうがいいでしょう。
そんなに甘いものではありません。
ですが、友人の中には脱サラをして今では子供たちに二店舗目、三店舗目を出店して任せているような人もいます。
そこにはすさまじい覚悟がありました。
自分たちが店舗を運営しているのであるから、休みがないと覚悟をしてやっていましたし、トラブルがあれば寝ていても起こされるなんてことを経て、十数年を経た今では三店舗を運営して余裕のある生活をしている人もいるのです。
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昨今のブラック企業への意見についてもそうですが、あまりにも社会を甘く見ている人が多すぎます。
新卒がそもそも戦力にもならないうちに給与を保証してくれていることを無視して、働きすぎだのなんだの、愚痴る前に会社に言いました?会社と戦いました?
会社が自分の力を必要としているときに、自分のキャリアをかけて仕事をしたことがありますか?
私はいわゆるブラック企業でしたが、自分の成長のためにもその会社の上場するためのシステムを整え、会社に貢献した自信が現在につながっています。
おかげで二社目はその会社の倍の給与を得ていました(笑)
会社とも戦いましたよ。
しかし、私の正論に会社も反応してくれたこともありますし(社員の借り上げ独身社宅の向上など)、そうやって会社とも戦ってきました。
自分で会社を始めたころは、時間も関係なく働いていましたが、それなりのリターンもありましたが、その後たいへんな時期も経験しています。
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世の中のブラック企業に対して・・・というか、日本のほとんどの会社が言ってみればブラックです。
いまだに残業を美徳としていますし、一カ月の作業量を多く見積もりすぎです。
きちんとした標準の一人月を利用し、それを一人の担当者に与え、きちんとした報酬を支払うのが普通です。
そうすれば残業はありませんし、スケジュールに応じた有休取得も可能になります。
仕事の時間を減らすなんて馬鹿なことをまた役所が言っているようですが、一週間40時間働いて当たり前の報酬が出るようにならなければならないわけです。
それらを踏まえてコンビニエンスストアってのは一国一城の主となるわけで、そこに対してどういうリスクがあるのか、どういうメリットがあるのかというのを天秤にかけて参加すべきです。
浅はかに「儲かりそう」なんて始めるから自分が奴隷のように思えるだけです。
冷静にかつ会計の観点から言えば全く違いますので。